【最新版】育児休業等に関連した法改正見通しについて

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この記事では、今後の育児休業等に関する、法改正の見通しについて解説しています。

なお、この記事は、令和6年3月1日時点の情報に基づき作成しております。

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  1. 産休・育休申出者への相談対応に必要となる最新の制度情報収集
  2. 休業申出書・育休取扱通知書等、各種必要書面の準備
  3. 切迫早産・切迫流産等発生時の傷病手当金(*)、帝王切開時の高額療養費限度額適用認定(*)申請
  4. 出産手当金(*)・育休給付金・社会保険料免除等、産休・育休に必要な全ての申請(手続代行)
  5. 社会保険料引き落しの停止や地方税徴収方法変更等、給与支払事務の変更手続
  6. 職場復帰後の「休業終了時 社会保険料特例改定」・「厚生年金保険料 養育期間特例適用」申請(手続代行)

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CLASSY. 2024年2月号(12/27発行) 「“私”のアドバイザー」欄に掲載されました

育児介護休業法の改正案について

現在、政府の「こども未来戦略」などで掲げられた「共働き・共育て」を実現するための施策に基づき、「育児介護休業法」の改正が予定されており、令和6年の通常国会において、以下の改正案が盛り込まれる見通しです。

育児短時間勤務制度の拡充(令和7年度中 施行予定)

現在、「育児短時間勤務制度」については、「1日6時間の勤務制度」を定めておくことのみが義務化されておりますが、「1日6時間の勤務制度」のみならず「他の勤務時間による制度」もあわせて設定することが望ましいとの方向で検討が進められています。

今後、様々な短時間勤務制度を選べるよう法改正されていく見通しです。

子が3歳になるまでのテレワーク推進 努力義務化(令和7年4月 施行予定)

3歳になるまでの子を養育する従業員に対し・・・


テレワークの活用を推進すること


育児短時間勤務制度の適用が難しい業務に従事する労働者に対して、代替としてテレワークの活用を推進すること

が事業主の努力義務となる見通しです。

所定外労働の制限(残業免除)を小学校就学前まで延長(令和7年4月 施行予定)

現在、「3歳未満の子」を養育する労働者を対象として事業主に義務付けられている「所定時間外労働の制限措置」を「小学校就学前までの子」を養育する労働者まで延長し、対象を拡大する見通しです。

子の看護休暇制度の拡充(令和7年4月 施行予定)

制度の名称を「子の看護休暇」から「子の看護休暇」に改めたうえで・・・


取得事由を拡大し、「感染症による学級閉鎖」・「入園式、入学式など子の行事参加」等を追加


取得対象となる子の年齢を現在の「小学校就学前」から「小学校3年生修了時」まで引き上げ


労使協定により「勤続6か月未満の労働者を取得対象から除くことができる」規定を廃止

することにより制度内容の拡充が図られる見通しです。

男性の育休取得率実績の公表義務対象を300人超の事業主に拡大(令和7年4月 施行予定)

従前より、常時雇用する労働者数1000人超の事業主に対しては「男性の育児休業取得率」の「実績」公表が義務付けられてきましたが、この「実績」公表義務の対象が、常時雇用する労働者数300人超の事業主へと拡大される見通しです。

なお、時期を同じくして、「男性の育児休業取得率」の「目標」設定・公表についても義務化される予定があり、こちらは、常時雇用する労働者数100人超の事業主が対象となる見通しです。

つまり、「男性の育児休業取得率」について・・・

  • その「目標」設定・公表は100人超の事業主に
  • その「実績」公表は300人超の事業主に

義務付けられる見通しとなっています。

次世代育成支援対策推進法の10年間延長と内容改定(令和7年度中 施行予定)

「次世代育成支援対策推進法」は、次代の社会を担う子どもの健全な育成支援を目的として、平成17年(2005年)4月1日に10年間の時限立法として施行されました。

その後、平成26年(2014年)の改定を経て、令和7年(2024年)3月31日まで延長されてきましたが、今回さらに10年間、令和17年3月31日まで延長される見通しです。

なお、法改正により


一般事業主行動計画の策定指針として「取組内容のPDCAサイクル確立」や「数値目標の設定」について具体化


一般事業主行動計画策定時の「把握・分析項目」として「職業生活と子育ての両立に関する状況」等を追加


「くるみん」等の認定基準見直し

が同時に行われる見通しです。

従業員数100人超の事業主に対し 男性の育休取得率目標の設定・公表を義務化(令和7年4月 施行予定)

常時雇用する労働者数100人超の事業主に対しては、従前より「次世代育成支援対策推進法」により、従業員の仕事と子育ての両立を図るための雇用環境整備等について「一般事業主行動計画」の策定と公表が義務付けられてきました。

令和6年度通常国会には、この「次世代育成支援対策推進法」改正案が提出される予定であり、今まで義務化されていなかった「一般事業主行動計画」への「男性従業員による育児休業取得率」の目標値設定が義務化される見通しです。

この目標設定は、常時雇用する労働者数100人超の事業主を対象として義務化され、「一般事業主行動計画」の策定・公表が「努力義務」とされている常時雇用する労働者数100人以下の事業主に対しては、 同じく、この目標設定について「努力義務」が課せられることとなる見通しです。

育休制度利用の意向確認義務について確認内容の範囲を拡大(公布日決定から1年6か月以内に施行予定)

本人または配偶者が妊娠・出産したこと等を申出した労働者に対し、現行、全ての事業主に「育児休業の取得を希望するか否かについて」の意向確認が義務付けられています。

上記の意向確認義務に加えて、以下についても確認するよう義務化される見通しです。

子や家庭の状況により仕事と子育ての両立が困難な状況にある場合、その支障となる事情の改善に資するものとして・・・

  • 勤務時間帯
  • 勤務地
  • 両立支援制度の利用期間等

についての希望内容を確認すべきこと。

また、「事業主が、上記の労働者の就業条件を定めるにあたり、確認した意向(希望内容)に配慮しなければならないこと」についても義務化される見通しです。

3歳以降小学校就学前までの「親と子のための選べる働き方制度(仮称)」実施義務(公布日決定から1年6か月以内に施行予定)

3歳以降小学校就学前までの子を養育する労働者に対する両立支援制度として・・・

  • 始業時刻等の変更(フレックスタイム制・時差出勤制度の導入)
  • テレワーク等
  • 短時間勤務制度
  • 新たな休暇の付与
  • 保育施設の設置・運営その他これに準ずる便宜の供与 

の中から2以上の措置を実施することが事業主に義務付けられる見通しです。

なお、上記の措置を実施するにあたっては、あらかじめ過半数労働者代表の意見を聴かなければならないこととされる見通しです。

「親と子のための選べる働き方制度(仮称)」の個別周知・意向確認もあわせて義務化(公布日決定から1年6か月以内に施行予定)

前節で解説の、3歳以降小学校就学前までの「親と子のための選べる働き方制度(仮称)」の実施が事業主に義務付けされるにあたり、3歳に満たない子を養育する労働者に対して、一定の期間内に「親と子のための選べる働き方制度(仮称)」の中であらかじめ定められた2以上の措置に関する情報を個別に周知し、当該措置利用についての意向を事前確認するための面談等を実施することもあわせて事業主に義務付けされる見通しです。

また、「本人又は配偶者が妊娠・出産したこと等を申出した労働者」に対してのみでなく、3歳に満たない子を養育する労働者に対しても、子や家庭の状況により仕事と子育ての両立が困難な状況にある場合、その支障となる事情の改善に資するものとして・・・

  • 勤務時間帯
  • 勤務地
  • 両立支援制度の利用期間等

についての希望内容を確認することが事業主に義務付けされる見通しです。

また、事業主は、上記の労働者の就業条件を定めるにあたり、確認した意向(希望内容)に配慮すべきこともあわせて義務化される見通しとなっています。

雇用保険法の改正案について

上記「育児介護休業法」の改正案とあわせ、「雇用保険法」についても令和6年の通常国会において、「出生後休業支援給付金制度(仮称)」創設による、産後一定期間の育児休業給付金支給率「実質100%」への引き上げや、「育児短時間勤務期間中」の賃金低下を補う給付金制度の創設が盛り込まれる見通しです。

また、令和10年10月の制度施行を目標として、「雇用保険の適用対象拡大」についても検討がなされています。

産後一定期間の育児休業給付金支給率を実質100%へ引き上げ(令和7年4月 施行予定)

「産後の一定期間」において、両親共に14日以上の育児休業を取得した場合に限り、両親それぞれへの給付について「給付率67%の(出生時)育児休業給付金」に上乗せが行われます。

28日間を限度「給付率13%の出生後休業支援給付金(仮称)」を支給し、給付率を合計80%へ引き上げする内容となっています。

上記の新たな給付金が上乗せ支給される期間は、社会保険料控除も加味した場合、「実質100%」の手取り補償が行われることとなります。

上記の「産後の一定期間」については・・・

  • 男性労働者の場合は子の出生後8週間以内
  • 子を出生した女性労働者の場合は、産後休業開始後8週間以内

となる見通しです。

「ひとり親の家庭」や「配偶者が就業していない」など、「配偶者が育児休業を取得していること」を支給要件として適用できない被保険者に対しては、「両親共に育児休業を取得していること」を支給要件としない方向で検討が進められています。

育児短時間勤務期間中の賃金低下を補う給付金制度の創設(令和7年4月 施行予定)

「育児短時間勤務」期間中の賃金低下を補うものとして「育児時短就業給付(仮称)」が創設される見通しです。

2歳未満の子を養育するために「育児短時間勤務制度」を利用した場合、「時短勤務中の賃金」の1割を補助する制度内容とすることが検討されています。

「育児短時間勤務」の賃金の1割ではなく、「育児短時間勤務期間中」に、実際に支払いを受けた賃金の1割である点がポイントです。

雇用保険の適用対象拡大見通し(令和10年10月の施行目標)

現在、被保険者要件とされている「1週20時間以上」の就労基準を「1週10時間以上」に半減させることで、雇用保険の適用対象者数を約481万人増加させることが、令和10年10月の施行を目指し検討されています。

国民年金法の改正案について

国民年金法についても令和6年度の通常国会にて改正案が提出される見通しです。

育児休業期間中の国民年金保険料免除制度開始(令和8年10月施行予定)

令和8年10月の施行を予定して、フリーランス・自営業者等「国民年金1号被保険者」についても育児休業期間中の国民年金保険料を全額免除とすることが検討されています。

この免除制度は、育児休業取得の有無に関わらず「1歳になるまでの子を養育する父母全て」を対象とする方向で検討されており、所得要件や休業要件は設けない方針となっています。

産前産後休業期間中4カ月間の社会保険料免除が適用されている母親については、当該免除期間に引き続き9カ月間が免除対象月となる見通しです。

なお、免除対象月分については満額の基礎年金が保障されることとなります。

その他子育て支援策の内容について

上記以外の子育て支援策として、以下の施策が決定および検討中となっています。

子ども手当の拡充(令和6年10月より施行決定済)

子ども手当については、以下の拡充策が決定済です。

現状、子ども手当は・・・

  • 0~2歳児:月15,000円
  • 3歳児~中学生:月10,000円
  • 第3子以降は小学校卒業まで15,000円

が支給されることとなっていますが、令和6年12月支給分からは・・・

  • 子ども手当の所得制限を撤廃
  • 子ども手当の支給対象を高校生まで延長(1子につき1万円を支給)
  • 3人目以降の子ども手当を月3万円に増額

されることが決定しています。

なお、現行では第1子の高校卒業後(18歳到達後、最初の3/31時点)に第1子が子の対象から外れ、第3子が第2子に繰り上がるため、第3子の加算が終了となる仕組みとなっています。

令和6年10月以降(12月支給分から)は、この「第3子が加算を受けられる期間」について、「第1子が22歳になった年度末」まで延長がなされます。

ただし、第1子を「22歳年度末まで子とみなす」ためには、高校卒業後も「同一生計の元で養育されている」ことが要件となります。(就学や就労の状況は問いません)

その他の子育て支援策

その他にも、以下の子育て支援策が施行済もしくは施行予定となっています。


出産・子育て応援給付金制度として、各市区町村を通じ、妊娠・出産で計10万円が給付されます。(令和5年1月施行済)


親が就労していなくても保育所等を利用できる「誰でも通園制度」が創設される見通しです。
令和8年度の本格実施を目標としており、現在、モデル制度が試行されているところです。


3子以上いる世帯の大学授業料について、国公立は1人あたり年間54万円、私立は1人あたり年間70万円を支給することで、実質無償化が図られる見通しです。(令和7年度中に施行予定)


低所得のひとり親世帯向け「児童扶養手当」の所得制限が緩和され、満額である月4万円程度を受け取れる年収基準を現在の「160万円未満」から「190万円未満」に引き上げることが検討されています。

対策財源について

ここまで解説してきました通り、少子化対策として様々な施策の実施が決定もしくは予定されておりますが、そのための財源については以下のように確保すべく議論がなされています。

子ども・子育て支援納付金の徴収

対策財源として、令和8年4月から健康保険料に上乗せして「子ども・子育て支援納付金」を徴収することが検討されています。

「子ども・子育て支援納付金」の徴収額・・・

  • 令和8年度は、毎月1人あたり平均300円弱
  • 令和9年度は、毎月1人あたり平均400円弱
  • 令和10年度以降は、毎月1人あたり平均500円弱

とすることが試算、検討されています。

ただし、上記の毎月1人あたり平均額は、健康保険料の負担義務が無い被扶養配偶者や子なども含めた健康保険の加入者数を分母として計算されています。

よって、実際に健康保険料を負担する被保険者1人あたりの平均負担額は上記平均額を大幅に上回る見通しです。

また、上記金額は、あくまでも全体平均額として試算されておりますので、実際の徴収額は、賃金額の水準が高いほど多くなり、低いほど少なくなります。

なお、上記の金額には事業主負担分の金額は含まれておらず、事業主にも上記と同額の負担が発生する点にも留意しておく必要があります。

上記は被用者保険(勤務先の事業主を通じて加入する健康保険)加入者を前提に示された試算値となります。
(自営業者等が個人で加入する国民健康保険加入者分の試算値は別途となります)

雇用保険料率の変更と国庫負担割合の引き上げ

上記の「子ども・子育て支援納付金」の徴収と共に、雇用保険料率の引き上げ変更、および国庫負担割合の引き上げも検討されています。

具体的には・・・


令和7年度中に雇用保険料率のうち、育児休業給付に関する料率を0.4%から0.5%に引き上げする予定です。
ただし、実際の料率は、当面の間、現状通り0.4%にとどめる方針とされています。


雇用保険財政へ対する、国庫からの負担割合令和6年度以降、80分の1から8分の1へ大幅に引き上げする予定です。

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