【1社 最大4050万円の申請枠!】ぜひ活用したい、育休代替者 新規雇用時の助成金とは?

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■この記事では、両立支援等助成金の中でも、非常に手厚い申請枠となっている「育休中等業務代替支援コース 新規雇用(育児休業)」の申請方法について、初めて情報収集する方々にも分かりやすいよう、そのポイントに的を絞って解説しています。

◆このページに記載の情報は、令和8年度〔令和8年4月8日~令和9年3月31日まで〕の助成内容に基づいています。

この助成金の利用対象事業主

この助成金申請準備のポイントを解説する前に、そもそも利用対象外となる場合について見ておきましょう。

そもそもの部分で対象から外れていれば、ポイントをいくら把握したとしても意味がありません。

この助成金の利用対象となるのは、以下の特定事業主のみ

この助成金を申請できるのは、以下の要件を満たす「特定事業主(*)」のみとなる点、まずはご注意下さい。

令和8年4月8日以降、利用対象事業主の常時雇用する労働者数の範囲が「小売業50人以下」「サービス業・卸売業100人以下」から「全業種一律300人以下」にまで拡大されています。

(*)
雇用関係助成金の運用ルール上
では、この基準に当てはまる事業主のことを「中小事業主」ではなく「特定事業主」と呼ぶこととしています

小売業(飲食業を含む)資本金又は出資額が 5千万円以下、または常時雇用する労働者数が 300人以下の事業
サービス業資本金又は出資額が 5千万円以下、または常時雇用する労働者数が 300人以下の事業
卸売業資本金又は出資額が  1億円以下、または常時雇用する労働者数が 300人以下の事業
その他資本金又は出資額が  3億円以下、または常時雇用する労働者数が 300人以下の事業

上記の範囲を超える事業主は申請することができませんのでご注意下さい。

なお、「資本金又は出資額」と「常時雇用する労働者数」のいずれかが基準外であったとしても、もう一方が基準を満たしていれば申請対象となる点についても確認しておきましょう。

特定事業主としての規模要件を満たしていても申請できない場合があるので注意!

以下に該当する事業主は、たとえ特定事業主としての規模要件を満たしていたとしても、この助成金を受給することはできませんのでご注意下さい。

■ 雇用関係助成金を申請し、不正受給による不支給決定又は支給決定の取り消しを受けた場合で、当該決定日から5年を経過していない事業主

(申請日が平成31年3月31日以前の場合は、上記の決定日から3年を経過していない事業主)

■ 「他の事業主」の不正受給に「役員として関与したことのある者」を自社の役員に就任させている事業主で以下に該当する場合

  • 「他の事業主」が不支給決定又は支給決定の取り消しを受けた日から5年を経過していない場合
  • 「他の事業主」が不正受給に係る請求金を納付していない場合(時効が完成している場合は除く)

■ 支給申請を行った年度の前年度より前の労働保険料に未納がある事業主

(支給申請日の翌日から起算し2か月以内に納付を行った場合は除く)

■ 支給申請日前の1年間に、労働関係法令に違反した事業主

■ 支給申請日前の1年間に、以下の法令に対し、重大な違反をした事業主(法律名略称)

 ・育児介護休業法  ・次世代育成支援対策推進法  ・男女雇用機会均等法
 ・パートタイム労働法  ・女性活躍推進法

なお、育児介護休業法に対する重大な違反については、支給申請日~支給決定までの間に行われたものも含みます。

■ 性風俗関連営業、接待を伴う飲食等営業又はこれらの一部を受託する営業を行う事業主(*)

(*)これらの営業許可を得ているだけの場合や、接待業務に従事しない労働者への助成金については申請できる場合があります

■ 事業主又は自社の役員に就任している者等が、暴力団と関わりのある場合

■ 事業主又は自社の役員に就任している者等が、破壊活動防止法第4条に規定する暴力主義的破壊活動を行い、又は行う恐れのある団体に属している場合

■ 支給申請日又は支給決定日の時点で倒産見込み、または倒産している事業主

■ 不正受給が発覚した際に、都道府県労働局等が「事業主名及び不正に関与した役員名等の公表を行うこと」について、あらかじめ承諾できない事業主

ちなみに「会社都合による解雇者」を出した事業主であっても、「両立支援等助成金」の申請を行うことは可能です。

それでは引き続きまして、主な申請要件について見ていきましょう。

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主な申請要件と申請金額

主な申請要件

この助成金は・・・

・育休取得者の業務代替者を新たに雇用したこと

・新規雇用者が実際に育休期間中の業務を代替したこと

・育休取得者が元の職場に復帰してから3か月以上継続勤務していること
 (育休期間(*)1か月以上の場合のみ)

(*)産休に引き続き育休を取得している場合は産後休業期間も含めます

の3点を満たした場合に申請することができます。

なお、この助成金の申請対象となる育休取得者は、雇用保険に加入(雇用保険被保険者)していなければなりません。

一方、新規雇用した業務代替者(複数名でも可)は、必ずしも雇用保険に加入している必要はありません。

申請金額

この助成金の申請金額は、新規雇用者の業務代替期間によって決まります。

業務代替の対象となった育休取得者1名あたり・・・

  • 7日以上14日未満:9万円(11万円)
  • 14日以上1カ月未満:13.5万円(16.5万円)
  • 1カ月以上3カ月未満:27万円(33万円)
  • 3カ月以上6か月未満:45万円(55万円)
  • 6か月以上1年未満:67.5万円(82.5万円)
  • 1年以上:81万円(99万円)(*)

( )はプラチナくるみん認定事業主の場合

(*)
産後休業から引き続き1歳誕生日の前日まで育児休業を取得した場合で、1歳以降の育児休業延長が行われなかった場合の総日数は、「出産日の翌日」から「1歳誕生日の前日」までの363日(閏364日)となります。

よって、新規雇用者が、この期間全てについて業務代替したとしても1年以上とはならず、申請可能額は6か月以上1年未満の67.5万円(82.5万円)となります。

について・・・

1事業主1年度あたり10人 まで(*) × 5年間

(*)本件とは別制度である「育休中等業務代替支援コース(手当支給等)」の申請件数と通算して10人までとなります。

に渡り申請することができます。

年間10名分の育休取得に対する業務代替コストについて、最大5年間に渡って支援を受けられる内容となっておりますので、フル活用できた場合の助成金額上限は・・・

・最大81万円×10人×5年間=4,050万円

と、かなり大きくなっています。(ただし、将来に渡り、この助成金制度が継続した場合に限ります)

育休取得者(業務代替者ではありません)が有期雇用労働者であり、かつ業務代替期間が1か月以上ある場合は・・・

・さらに10万円の加算

を申請することもできます。

資金面で制約が多いなかでも、上記の制度をフル活用し、男女問わずに育休取得を推進することで、人材確保に成功している事業主の方々も出てきています。

ぜひ、この制度の活用を検討してみてはいかがでしょうか?

申請のタイミング

この助成金を申請するタイミングは、業務代替要因となった育休期間が1か月以上あるか否か?によって異なります。

業務代替期間が1か月以上あるか否か?ではありませんのでご注意下さい。

育休期間1か月以上の場合

業務代替要因となった育休期間が1か月以上ある場合の申請タイミングは・・・

育休取得者が、育休終了日から「3か月間」継続勤務した後

となります。

仮に、育休期間の前半部分のみ業務代替者を雇用して業務代替要件を満たしたような場合であっても、育休の後半期間+3か月経過を待ってから申請を行わなければなりません。

申請期限は・・・

育休終了日から「3か月間」継続勤務した日の翌日から2か月以内

となります。

業務代替期間1か月未満の場合

業務代替要因となった育休期間が1か月未満の場合の申請タイミングは・・・

「3か月間」継続勤務の確認は行わず、その育休終了日の翌日以降

となります。

申請期限は・・・

育休終了日の翌日から2か月以内

となります。

申請するには、いつまでに何を準備しておかなければならないか?

それでは、ここからは、最も重要なポイントである「申請要件充足のため、いつまでに何を準備しておかなければならないか?」について・・・

  • 育休開始前まで
  • 職場復帰時まで
  • 助成金申請時まで

の各期限ごとに解説していきます。

それでは、必要となる事前準備事項について、一つずつ見ていきましょう。

育休開始前までに必要となる準備事項

育児休業等に関する規定の整備

まず、この助成金申請を検討するにあたっては、最低限・・・

・育児休業制度
・育児短時間勤務制度

についての規定が、育児休業開始前までに社内周知されていなければなりません。

「育児休業制度」のみでなく「育児短時間勤務制度」についても周知されていなければならないことに注意して下さい。

加えて、常時10名以上の労働者を使用する事業(事業主単位ではありません)を有する場合は・・・

所轄労働基準監督署へ上記の規定が届出されていること

も必要となります。

なおこのタイミングで社内周知済(10名以上の場合は労基署届出済)であることが求められている「育児休業制度」や「育児短時間勤務制度」についての規定は、その内容が最新の法令に従ったものでなくても、従業員が休業等の取得を申出するにあたり、差支え無い内容であれば足ります。

ただし、出生時育児休業(産後パパ育休)の取得者を対象として助成金申請を行う場合は、上記の中で「出生時育児休業」についても規定されている必要があります。

最新の法令に則った内容への改定手続きは、助成金申請日より前までに行えばよいこととなっています。

ちなみに、休業者の所属する事業場が常時10名未満であったとしても、別に10名以上の事業場(本社等)がある場合には、その10名以上の事業場の就業規則(育休規定・育児短時間勤務規定を含む)が所轄労働基準監督署へ届出されていなければなりませんのでご注意下さい。

育休取得者が職場復帰する前までに必要となる準備事項

育休取得者に対する原職等復帰規定の整備

この助成金を申請するためには、対象となる育休取得者が職場復帰する前まで

育休取得者に対する「原職等復帰」の規定

を就業規則(育児休業規程)等に定め、社内周知済でなければなりません。

なお、常時10名以上の事業場を有する場合は、所轄労働基準監督署への届出も必要となります。

助成金申請を検討する段階で、自社の就業規則(育児休業規程)等に、上記の規定があるか否か?確認しておいて下さい。

助成金申請時までに必要となる準備事項

それでは最後に、助成金申請時までに必要となる準備事項について見ていきましょう。

最新の法令に基づく育児休業規程等の改定

申請時に提出する育児休業規程等は・・・

・最新の育児介護休業法の内容に基づくもの

に改定されていなければなりません。

休業開始時以降に新たな法令が施行された場合は、申請時までに改定の手続きを済ませておく必要があります。

次世代育成支援対策推進法に基づく一般事業主行動計画の策定公表と届出

助成金申請時までには、次世代育成支援対策推進法に基づく「一般事業主行動計画」を策定し・・・

・厚生労働省サイト「両立支援のひろば」への公表手続き
所轄労働局への策定届提出

両方を行っておかなければなりません。

なお、プラチナくるみん認定事業主については、この要件が免除されています。

この助成金最大の特徴は 申請候補者を幅広に選べること

この助成金最大の特徴は、他の助成金よりも申請候補者をかなり幅広に選べるところにあります。

具体的には、育休開始前までに、最低限の「育児休業」および「育児短時間勤務制度」に関する規定がなされており、育休取得者の職場復帰前までに「原職復帰」の規定がなされていれば・・・

・すでに育休入りしている従業員の方

もしくは

・すでに育休から職場復帰(*)している従業員の方

(*)ただし職場復帰後3か月+申請期間2か月を経過している場合は申請できません

の中からも候補者を選定することができます。

この助成金は、他の助成金のように、育休開始前に実施しておかなければならない支給要件整備事項がほぼ無く、申請時までに支給要件を満たせる可能性が高い制度内容となっています。

実際に申請準備する際には より細かい支給要件の確認が必要

この記事は、初めて情報収集する方々にも分かりやすいよう、ポイントのみを解説してきました。

実際に申請準備を行う際には、以下の記事もご参考いただき、より細かい支給要件も把握した上でご対応いただきたくお願い致します。

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